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【コラム】ストップ!農作業事故(2)

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ストップ!農作業事故(2)

このページでは、人間工学専門家の石川文武氏による農作業事故に関するコラムを紹介します。
※「JA広報通信」から抜粋した記事です。

始動安全装置(2017年1月号) 
作業者も安全装備を(2017年2月号)

◆始動安全装置

農業機械は原動機を動かして使います。止まっている状態から動くようにしますが、その操作を始動といいます。最近の機械はその前にいくつかの確認動作が必要です。乗用車はクラッチペダルを踏んでいないとエンジンがかからないのと同様に、農業機械でも「原動機の起動時に作用部が作動しないこと」が要求されています。作用部とは、ロータリー、掘削部、送風機などの他、走行部と乗用ちらくたーの独立PTOが該当します。ただし、ロータリー、掘削部、送風機の全てがカバーなどで覆われていたり、危険を及ぼす恐れがないと認められる場合は不要となっています。

乗用トラクターの場合、始動に際し、走行変速が中立であり、主クラッチペダルを踏んでいないとエンジンは回りません。一部のトラクターでは、PTOもオフにすることが要求されています。イグニッションキーを回して、始動できない場合は、これからの確認が必要になります。

コンバインや一部のトラクターで油圧無段変速機を用いている場合は中立位置が不明確になる恐れがあるため、始動時には主クラッチを切った状態にしなければなりません。主クラッチがない場合は、駐車ブレーキをかけておかねばなりません。

刈り払い機のように動力の断続に遠心クラッチを使っている場合には、エンジンのアイドリング回転数の125%を超えない限り刈り刃が作動しないように設定されています。手動で始動させる機械でも変速装置を中立にすることや駐車ブレーキをかけておくことが必要です。

このような装置がなぜ必要かというと、変速ギアがどこかに入っている状態でエンジンを始動すると急発進する恐れがあり、それが人身事故や衝突事故につながるからです。コンバインなどでは、急発進の他に、作用部が急に動くことがあり、事故につながります。刈り払い機でも、スロットルレバーをアイドリング位置ではないところまで上げて始動すると刃が回転し、大けがの恐れがあります。慌てずに安全確認をしてからエンジンをかけましょう。

作業者も安全装備を

これまで農業機械の安全装備について解説してきましたが、今回は作業者が危険な目に遭いにくい装備について考えましょう。

機械を使わない野球でも、打者だけでなく走者や捕手もヘルメットの着用が義務付けられていますし、打者は肘当てやすね当ても活用し、けがの防止に努めています。農作業向けには、けがなどをしないように安全保護具があり、また農薬中毒などを防ぐための衛生保護具があります。作業に適した使用が大切です。

安全保護具には、頭から爪先まで各種用意されています。頭の保護には、ヘルメットや帽子が必要で、高所作業や乗用農業機械作業ではヘルメットが必須です。果樹園での棚下作業にもヘルメットは有効です。顔面保護具としては、フェースガード、ゴーグルなどがあります。草刈り作業では、フェースガードがお薦めですが、最低でもゴーグルを使用し、目の負傷を避けましょう。

騒音作業では、イヤマフや耳栓を使いましょう。耳栓は汚れで耳の中を不衛生にすることもありますので。イヤマフをお薦めします。初めは圧迫感があっても慣れれば問題はありません。機械のハンドル振動からの影響を避けるためには防振手袋が有効です。一般の作業では軍手をよく使いますが、刈り取りなどで刃物を使うときには、切断などに強いケプラーの手袋が安全です。整備などでボール盤を使うときにはドリルや切り子に巻き込まれる恐れがあるので手袋の使用は禁止されています。安全靴も有効です。最近は軽量な物も販売されています。作業の内容に合わせて選択しましょう。

衛生保護具では、農薬中毒を防ぐ防毒マスクが必須です。1種類あればよいのではなく、使用農薬に適したものを使いましょう。粉じん作業では防じんマスクが便利です。

さらに、作業着も肌を露出しにくいもの、とっさのときに脱ぎやすいような前ボタン、前ファスナーのものを使いましょう。


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